☆例会日誌 −2008年2月−

2月10日
於・上木崎公民館 

・これからの公演についての話し合い。
 候補作品としては、楢山節考(深沢七郎)
             野面は星あかり(住井すゑ)
             変身(カフカ)
             ヴィヨンの妻(太宰治)

・発表 中村さん おとうと(幸田文)
     石垣さん クラウディアから来た最後の手紙
 二人とも読み込みが深くて、伝わってきました

・赤西蠣太(とっておきの話)

・公演の日 2009年4月の土曜日
・本の決定 2月24日(日)に重点的に皆で話し合いをし、決める方向
・見学者 男性3人(PM3:00〜)

2月24日
於・上木崎公民館 

「レパートリー選びのためのメモ」
<選考基準>
A こころを打たれる、感動を呼ぶ作品
B ショートストーリーの連鎖でなく、一貫したストーリーのあるもの
C 90分でおさまるもn
D 視覚化(映像化)でき、シーンが成り立つもの
E 「声の会」の現状でやれるもの(年齢構成・男女比・力量など)
F 「声の力」が発揮されるようなもの

<例>
1 太宰治『ヴィヨンの妻』(1947)
 傷つきやすく自己の苦悩に沈潜する小説家を戯画化して、妻の立場から批判的に描き出す。
 堕罪の家庭に安住しきれない不安がうかがわれ、妻の強さが際立つ。
A 普遍的な共感を呼ぶだろうか。
 太宰の「恍惚と不安」がわからなければ、ただただ「性格破綻」の夫と健気なその妻の物語に終わる。
B 60分程度なので太宰の他作品と繋ぐとしても一貫性に欠ける。
C 同上
D シーンはいくつか考えられるが、今、共感を得られるだろうか。
E 男が足りない。(これはどの作品でも同様)
F 人物像は多彩で、語り口の面白さ(饒舌体。箴言など)はある。
2 村田喜代子『蕨野行』(1994年)
 嫁ヌイと姑レンの心の会話を通して語られる棄老伝説。
 愛と信頼、生への執着や切なさ、移ろう季節の美しさ・はかなさ。
A 高齢化社会における老若男女の生。一年間じっくりやりたい。
B ドラマチックな展開にグイグイ引きずりこまれる。
C 90分でいける。
D 名場面がいっぱい。方言体・古文体も克服できる壁。
E 男が欲しい。
F 「ありえない不自然な話」との批判あり。果たしてそうか?

<参考>
話題になった作品
@深沢七郎『楢山節考』
A宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
Bカフカ『変身』
C夏目漱石
D近松門左衛門の心中もの
E沢木耕太郎
F宮本輝『幻の光』
G『きけわだつみのこえ』
H無着成恭『山びこ学校』
I『源氏物語』
J小泉八雲『ある女の一生』
K原民喜『夏の花』
L向田邦子『父の詫び状』
M阿部公房『砂の女』
N青島幸雄『人間万事塞翁が馬』
O遠藤周作『沈黙』
P石牟礼道子『苦海浄土』
Q与謝野晶子『私の生ひ立ち』
Rエイミー・タン『ジョイ・ラック・クラブ』
S宮本常一
21住井すゑ『野面は星明かり』
22蜂屋弥三郎『クラウディア最後の手紙』
23村田喜代子『蕨野行』
24中勘助『銀の匙』
25幸田文『おとうと』
26『あの夏少年はいた』
27太宰治『ヴィヨンの妻』
28『華岡青洲の妻』
29『死にゆく妻との旅路』
30『平成大家族』

上の<選考基準>に基づき討論
『華岡青洲の妻』 杉村春子が強烈
『死にゆく妻との旅路』 ロードムービー
『平成大家族』 テーマが浅い
『ジョイ・ラック・クラブ』4つの母娘のそれぞれの関係話も一つにならない
『蕨野行』死んでゆく人間をどのように処理するか、できない
『ヴィヨンの妻』メモAで引っかかる
 太宰の『女生徒』から『妻』につながる気・資質を感じさせるシーンを頭に持ってきて90分にする。

とりあえず『ヴィヨンの妻』で会場は押さえる
3月9日に最終決定をしたい
作品候補のある人は演出浅川さんに連絡を!

今から次々回の作品を探そう!
これと思ったら、まず浅川さんに読んでもらいましょう
候補はいっぱいあったほうが良い
迷うくらいに!




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