リーディングドラマ「ヴィヨンの妻 で ございます」
『ヴィヨンの妻』について
 死の前年の名作。<大谷>さんに太宰自身の投影を感じるもよし、感じざるもよし。


出演者から

・「文明の果ての大笑い」って、どんな笑いなのかしら・・・?(瀧川)
・「生きていさえすれば・・・。」の言葉に共感します。不本意な生活がふとしたきっかけで、活力あるものに変わる。「さっちゃん」の心の動きをどれだけ声で表現できるでしょうか。(石垣)




・鯉トトも金トトもなんにもいない。坊やも「けけっ」と笑うだけ、ヴィヨンの妻は途方に暮れる。でも奇蹟は起きる。そして生きていく。幸福だろうと不幸だろうと人非人であろうと。生きていさえすればいいのかな?(廣瀬)




・からだと心に残っている「青春」を、舞台にぶつけて、お客様に感動と楽しさを味わっていただきたいと、強く激しく願っています。「楽しかったね。」「心に残ったわ。」という言葉をいただくために、ファイトなのです。(小林)




・「大谷さん、返してください、5千円!」夜中に居酒屋夫婦の突然の訪問、それから・・・。(村田)
・初参加です。今まで経験したことのないタイプの劇団で、勢い任せの喜劇とは違った味わいが新鮮でした。お楽しみあれ。(吉田)




・桜の美しい季節が訪れました。太宰作品にふさわしいかしら・・・などと、胸が騒ぎます。皆で創り出す楽しさと苦しさを感じながら、稽古場に身を置いています。(小川和)




・「読むのではなく、語る」朗読劇は、実に高校文化祭のオペレッタの上演以来の舞台だ。限りない挑戦がいつまで続くか。その道のりは楽しくとも険しい。(小塚)




・小気味良く流れるような文章に、ことばが口からころがり出る。”おっといけない”己が気分に酔っては! お客様を無視しては! 語らねば! 太宰・魔物にとりつかれ地獄を見ている鬼です。(鬼久保)




・これまで『太宰』って何だかうっとうしくて避けていたけれど、予想外に面白かった。死にたくて仕方なかった彼が、「私たちは、生きていさえすればいいのよ」と締めくくったこの作品。うーむ。(黒澤)



プロフィール

三宅悠太(作曲・ピアノ)
東京芸術大学作曲科をアカンサス音楽賞および同声会賞を受賞して卒業後、現在同大学院在学中。国土交通省CM音楽公募優秀賞、第16回奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第一位受賞。

平井洋行(クラリネット)
東京芸術大学卒業後、同大学院修士課程修了。ウィーン音楽セミナーでディプロマを取得。同講習会コンクールで第一位受賞。演奏家として活躍しながら、後進の指導にも力を注いでいる。

依光正憲(美術)
東京学芸大学美術科卒業後、東京の小学校に37年勤務。その間、現代美術社教科書、他、美術教育関係の編集多数。現在、八ヶ岳に念願の工房をつくり、作品制作に励んでいる。


こんな言葉

・人間の一生は地獄でございまして、一寸のしあわせには一尺の魔物が必ずくっついてまいります。
・女を口説くには、とにかくこの華族の勘当息子という手に限るようでした。
・男には不幸だけがあるんです。いつも恐怖と戦ってばかりいるんです。
・おそろしいのはね、この世のどこかに神がいるという事なんです。
・トランプの遊びのように、マイナスを全部あつめるとプラスに変わるという事は、この世の道徳には起こり得ない事でしょうか?
・人非人でもいいじゃないの。私たちは生きていさえすればいいのよ。


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 文学散歩「太宰のゆかりの地を訪ねて」


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