リーディングドラマ「ギリシャの男たち トロイアの女たち」

 2004年11月3日(水)文化の日、彩の国さいたま芸術劇場小ホールにて上演された。『声の会』による、初めての自主公演。

 ギリシャ悲劇作家エウリピデス原作の「アウリスのイピゲネイア」と「トロイアの女たち」を浅川安子が構成、演出した。 3000年前に起こったトロイア戦争をめぐる物語に、5編の詩を挿入し、群読した。

 前半の舞台はギリシャ。総大将アガメムノンの元にギリシャ各国の王が出陣のために集結している。戦争は10年続き、舞台はトロイアに移る。ついにトロイアは陥落。男は皆殺され、女たちは奴隷として連れられていくのが後半の物語。





 出演者は23名。それぞれが役を担い、登場しない時でも常に舞台わきにひかえて物語を見守っている。9名のコロス役が、時に従者や侍女になり、兵士になり、群衆になって、重要な役割を担う。




 ホリゾントには3メートルの高さで舞台の幅いっぱいに、青い布のグラデーションによる海が作られた。床には縦横に布がしかれ、前半は白でギリシャを象徴し、後半は滅亡したトロイアの黄土色に転換する。衣装もギリシャ方は美しい白、ギリシャ方は黄土色である。

 音楽は素朴な笛とパーカッションが、生の演奏により、美しい婚礼の調べや、姫の死、激しい戦いを表現した。

 当日は昼、夜の2回公演にあわせて五百名ほどの観客においでいただいた。このようなリーディングドラマの舞台は初めて見たとの感想が多く寄せられ、好評であった。朗読のひとつの発展形として、上演できたことは収穫であったと思う。



※このページの掲載写真は11月2日のゲネプロの際のものです



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